90歳を超えてもピアノに挑戦

『信徒の友12月号』の「金さんのスケッチ散歩」で荒尾教会を取り上げて下さいました。そこに金斗鉉画伯が「教会員は60歳が一番若く、高齢の方が多いがゆるぎない信仰で教会を支えてくれているので頼もしい」と書いて下さったために(?)、ある時編集部から連絡がありました。2月号でご高齢の信徒たちの証しを取り上げたいので、教会員を紹介してほしいと。でも、ど・う・し・よ・うと…悩み、荒尾教会の方を紹介するのは丁重(^_-)に辞退させていただきました。

そのかわりに、地区牧師会で金聖孝先生から伺った在日大韓基督熊本教会のご高齢信徒を紹介しました。先日届いた2月号を開くと、「敬虔な信仰者になりたい」というMさんの証が掲載されていました!

Mさんは戦争のために小学校しか行くことが出来ませんでした。それが62歳のときに何とアメリカまで留学へ行かれます。そこで初めてキリスト教と出会い信仰が与えられます。

聖書の勉強会で「人はパンだけで生きるものではない」(マタイ4:4)というみ言葉に触れたとき、47歳という若さでこの世を去った母が語っていた言葉が浮かんできたのです。「サラムン パンモンモッコ モッサラ」(人はご飯だけ食べては生きられない)。母はクリスチャンではありませんでしたが、このみ言葉どおりに生きたように思います。

お母様への思いに胸が打たれました。そんなMさんですが、90歳を超えて生まれてはじめてピアノを弾くことにチャレンジされました。目標は「いつくしみ深き」を弾くことで、1日30分18ヶ月間欠かさず練習をされているそうです。何歳になってもチャレンジする姿に、信仰者としての逞しさを感じました。(有明海のほとり便り no.193)