C・D・Fキリスト者として

受難節(レント)に入りました。この時にもう一度それぞれの信仰を振り返り、歩んでいきたいと願っています。

アメリカ元大統領の一人にジョージ・W・ブッシュがいます。2001年9月11日に同時多発テロがアメリカで起こりますが、その際の大統領がこのブッシュでした。テロへの報復を始めていった政治家です。私がアメリカに留学していた際の大統領でもあり、政治家としては、かなり問題を感じています。

このブッシュ元大統領はイェール大学やハーバード大学を卒業していますが、決して成績は優秀ではなく、むしろ平均ぎりぎりかちょっと悪いくらいでした。数年前イェール大学の卒業式に招かれ面白いスピーチをしました。

様々な表彰状をもらい首席で卒業する
みんなにはこう言いたい。
よくやった、と。

Cしか取れなかったみんなには
こう言いたい。
あなたもアメリカ大統領になれる、と。

あるアメリカの牧師がこのスピーチを引用しつつ、こんなことを言っていました。「決して信仰深く敬虔に歩むことが出来ない私のようなC・D・Fキリスト者仲間たちにこう言いたい。あなたも生ける神の子だと。」

表面上は取り繕っているかもしれませんが、私たちの内なる心のどうしようもない動きを、神さまはよくご存知です。私は「牧師」ですが、一体全体こんなんでいいのだろうかと思うことが多々あります。

けれども勘違いしてはならないのは、私たちではなく、神さまが一方的に私たち一人一人を愛し、救って下さっているのです。そこには合格や不合格もありません。A(優)もF(落第)もないのです。

その圧倒的な恵みの中で一歩ずつ歩んでいきましょう。(有明海のほとり便り no.198)