霊泉新園舎献堂式メッセージより

スペイン・バルセロナの世界遺産「サグラダ・ファミリア」をご存知でしょうか。大きな大きな教会です。建築開始から140年以上経っていますが、いまだに建築が続いています。当時この教会を設計した、建築家アントニ・ガウディは、その晩年を「サグラダ・ファミリア」のためだけに捧げました。私財も捧げたガウディの、晩年の服装はみすぼらしいものであったと記録されています。

あまりに壮大な教会建築に、資金繰りにも困難を覚え、継続も危ぶまれる中で、ガウディは周りの人々から一体いつ完成するのかと問われます。その時に、ガウディはこう答えました。

サグラダ・ファミリアの工事はゆっくり進む。なぜなら神さまは急がれないから。

そうです。神さまは完成を急がれません。霊泉こども園の新園舎が出来たから、霊泉こども園が完成したわけではありません。 「キリストにおいて、共に建てられ、神の住まいとなる」(エフェ2:22)ように、山鹿の地に生きる子どもたちのとまり木となるように、これからも、わたし達は霊泉こども園の働きを、急がず、焦らず、けれども一歩ずつ歩んでいくことを、神さまは望んでおられるのです。神さまが与えて下さったこの新園舎と共に、心をこめて、子どもたちを愛し、子どもたちに仕えていきましょう。(有明海のほとり便り no.416)