独立学園と愛農学園を訪問して

荒尾教会に赴任した時には、有明小1年だったBさんが、いまは中3。いよいよ受験のシーズンです。独立学園(山形)、愛農学園(三重)、愛真高校(島根)はともに無教会の流れを汲む、一学年定員25名というとても小さな全寮制の高校です。この間、教会や園に休みをいただき、わたしの母校である独立学園と、愛農学園の一泊見学会に二人で参加してきました。

独立学園を、一泊して衣食住を共にするほどじっくり訪問するのは20年ぶりでした。新しい校舎や改築した講堂などに驚きつつ、男子寮はまったく変わっておらず、ゴチャゴチャしたカオスな感じもそのまま…でした。

「あなたの人生にとって欠かせない時期は?」と問われたら、間違いなく「独立学園で過ごした3年間」と答えます。他者と「共に生きる」と、まったく綺麗事ではないゴチャゴチャした感情や言動に振り回される3年間でしたが、それでも何だか楽しく、シンドいけれど「喜び」があったのです。学園で数学に出会い大学や院で学びましたが、そこからの道に悩みました。最後は牧師の道を選んだのも、この「喜び」を学園生活で味わっていたからです。隣人と、こどもたちと共に生きることの喜び、皆でワイワイ遊具をDIYする工夫、そして信仰。このすべてをわたしは学園で学んだと改めて確認することが出来ました。

愛農学園は、日本で唯一の「私立」農業高校です。「神・人・土を愛する」三愛精神のもと、持続可能な有機農業を実践している教育の意義はとても大きく深いものです。

ただ、最後はBさんと神さまに委ねなければと、祈っています。(有明海のほとり便り no.431)