『ポレポレやまのぼり』(たしろさと作)という絵本が我が家にあり、先日子どもたちと一緒に読みました。
はりねずみくん・ぞうくん・やぎくん3人で大きな山へと登っていきます。
山登りが得意なはずのやぎくん、なぜか一番大きなリュックを背負っています。どんどん進もうとする、はりねずみくんのペースにはついていけません。2人はやぎくんのペースに合わせて、ポレポレ(スワヒリ語「ゆっくりゆっくり」)登っていきます。大きな岩壁では、力持ちのぞうくんに、やぎくんの荷物を背負ってもらい、お尻を押してもらい手伝ってくれました。はりねずみくんもぞうくんの頭に座らせてもらっています。
とうとう頂上に着くと、3人は大喜び。さっそく頂上の回りにいる人たち(くま・さる・ぶた・うさぎなど)と同じようにテントを張ります。すると…やぎくんの大荷物の中からは、大きな鍋と調理器具、食材に食器、そして…何とコック帽まで!
やぎくんはポレポレ(ゆっくりゆっくり)心を込めて、大鍋でスープをつくります。すると、美味しそうな匂いにみんなが集まり、ねこさんはお魚を持ってきて一緒に焼いたりして、持ち寄りパーティーが始まりました。
最後はみんなで焚き火の回りを、楽しそうに踊ります…。
イエスさまが、神の国・救い・愛・正義・平和を分かち合うためにガリラヤを旅したのはおよそ3年間でした。期間としてはあっという間です。けれども、新幹線や飛行機を乗り継ぐような慌ただしい旅ではなかったはずです。むしろ、ポレポレ(ゆっくりゆっくり)心を込めて一人ひとりと出会い、食事を分かち合い、救いの希望が生まれていったのです。
ポレポレと、一歩一歩。(有明海のほとり便り no.192)