横野朝彦牧師をお迎えして

実に5年8ヶ月ぶりの再会となりました。神学校で過ごした3年間、本当にお世話になった恩師でしたので、このような機会を与えていただき、心より感謝です。礼拝説教では、久しぶりの「横野節」を堪能することが出来ました。声はもちろん何よりも内容が毎回よく練られ、惹きつけられるものとなっており、一人の説教者として新たに学ばされる思いでした。

そしてお昼を挟んでから「間口や軒をゆったりと」と題して講演をして下さいました。これからの地方教会についてのメッセージをとお願いしました。住宅地や街中にある教会を歴任された横野先生にとっては難しいと言われていたのですが、実に深いアドバイスと指針をいただきました。

・教会は蛸壺のようになりがち。閉鎖的になり、変化に耐えることが出来なくなる。
・教会が人と本当に出会い繋がるのは「現場」。神学論議ではない。
・牧師も教会に閉じこもっているのではなく、できるだけ現場へ出かけ、教会も喜んで送り出しあげてほしい。悩みが自分だけではないことに気付かされる。
・ナザレのイエスこそ辺境に生きた人。ガリラヤは汚れた土地だった。
・辺境において人は「祈り、労働、時間、自然、静寂、忍耐、沈黙、献身そして正義」を取り戻す。
・番町教会の建築方針を「Open for All」とした。きょうかい(教会)の内に外に、きょうかい(境界)をつくらない。
・東八幡キリスト教会(バプ連)は同じ建築家で建築する際に「軒の教会」を目指された。色々な人が雨宿り出来る場所となるために。
・荒尾教会の関係人口(定住でも交流でもなくその地域に興味があり関わっている人たち)を増やしていこう。

荒尾教会の77年目の歩みが開かれたものとなっていきますように。(有明海のほとり便り no.289)