キリスト教愛真高校

高橋三郎(1920-2010)は無教会主義の独立伝道者として、精力的に福音を分かち合いました。九州教区でも犬養光博教師をはじめ影響を受けた人たちは本当に多くいます。その高橋先生が全国に呼びかけて、1988年に設立されたのがキリスト教愛真高校(島根県)です。わたしが学んだ基督教独立学園(山形県)とは姉妹関係にあり、在学中に何度も愛真高校のことを伺っていました。また、わたしの友人にも愛真高校卒業生が何人もいて、いつか行ってみたいと願っていた学校です。

昨夏、札幌の義父が愛真高校の事務長として赴任すると聞いて驚いたと同時に、とても嬉しかったのを覚えています。わたしにとって独立学園での3年間がかけがえのないものだったように、愛真高校も聖書を基としたとても密度の濃い学びと生活をしているに違いないはずで、義父にとっても愛真高校にとっても豊かな出会いになるだろうと直感したからです。

4月に家族皆で生まれて初めて愛真高校を訪問することが出来ました。スケジュール的に日帰りするしかなかったので、明け方出発して片道6時間の道のりでしたが、そんな疲れを吹き飛ばすような、豊かな自然環境と、温かい教職員・生徒たちの雰囲気を感じることが出来ました。

東京のSCF(学生キリスト教友愛会)で農伝時代に学生主事としてアルバイトをさせてもらいましたが、主事の野田沢牧師のお子さんであるIちゃんとは、一杯遊びました。そのIさんが、いま愛真高校3年生として寮生活を送っており再会することが出来ました。廊下を歩いていたら、Iさんが自分で読書会を企画・募集しているチラシが貼られていました。しかも課題図書は『夜と霧』(ヴィクトール・フランクル)。Iさんの成長に驚くと共に、愛真高校の「自ら考え、自ら学ぶ」を感じることが出来たひと時でした。(有明海のほとり便り no.373)