杖くんの生き方から

義弟のJくんと初めて出会ったのは、札幌で通い始めた札幌北部教会です。当時まだ中学生だったJくんとは、すぐに仲良くなり、礼拝後に一緒に遊ぶようになっていきました。人懐っこく明るい性格のJくんの周りにはいつも沢山の子どもたちがいて、公園で一緒に遊んだり、雪の降る冬は礼拝堂(?)でサッカーをしたり、思い出は尽きません。

高校は、わたしと同じ基督教独立学園に進学しました。卒業後、Hさんが携わったベトナム・フエでのストリートチルドレン支援活動にJくんも行ったり、様々な現場に出かけていきました。

沖縄・辺野古で米軍の新基地建設が強引に推し進められていることに心を痛め、名護市に移住し、地元の方たちやキリスト者と共に反対運動を担っていくようになりました。沖縄で暮らしていく間に、子どもに直接関わる仕事を始めていきます。いまでは資格も取得し、保育園と学童でダブルワークをしながら生計を立てています。そして地元の女性と出会い結婚し、5月には第一子の出産に恵まれました。先日は「First Family Gathering」と称して、両家族が集まりました。聞くと、Jくんは地元の区(町内会)に積極的に参加し、青年会などのメンバーになっていきました。そこで彼女のご家族(お父さんが長く区長をされている)と出会い、親しくなっていったそうです。先方のご家族が、北海道出身のJくんを、家族の一人として温かく迎え入れてくださっていることがヒシヒシと伝わってきました。

まったく知らない土地・文化・言葉の中で、自分から出かけていき出会いを広げていく生き方に、イエスさまの面影を感じた沖縄の旅でした。(有明海のほとり便り no.428)