I牧師と最初に出会ったのは、2016年9月に仙台で開催した「みんなの伝道協議会」でした。『どこで誰とつながるのか III〜3・11 地震・津波・原発事故のただ中で〜』というテーマで行われました。わたしは事務局の一人として動き回っていたので、ゆっくりお話しする機会はありませんでした。
I牧師と再会したのは、昨年10月に開催された教団総会です。全国各地から400名近くの人が東京に集まる2年に一度の会議です。そこでI牧師は「常議員選挙を半数連記(信徒、教師共に7名連記)で行う議案」を提案されたのです。この議案には深い意義があります。
いま日本基督教団が直面する課題は大きく多岐に及び、のっぴきならない状況まで来ています。それにも関わらず、深い分断があり中々議論が進まず膠着状態に陥っています。打開するために必要なことは、互いの思いに耳を傾け、神さまの前で真剣に議論する場です。けれどもいま常議員選挙は全数連記になっており、6割のグループが常議員のほぼ全員の議席を占めてしまっているのです。この常議員会の構成メンバーをより豊かなものにするために、今井牧師は半数連記という議案を出されたのです。過去に何度も同様の議案が出ていますが、今回も6割の反対によって否決されました。根強い不信感、溝を痛感した教団総会でした。
しかし九州教区をはじめ地方では、教会間で連帯することによって、互いに支え合っています。教団レベルでは意見が異なったとしても、目の前の地域・地区における宣教においては、繋がっていけるのです。まずわたしたちが、この繋がりの渦を大きくしていきたいと願っています。(有明海のほとり便り no.429)