小崎弘道と番町教会

わたしたちが結婚して一緒に住む場所を探していた時、快くお部屋を貸して下さったのが東京千代田区にある番町教会でした。神学校時代の3年間を過ごさせていただき、橅が生まれたのもこの番町教会でした。わたしたちにとっては、沢山の恩人・神の家族がいる教会です。その一人が、当時牧会されていた横野朝彦牧師です。11月の創立記念礼拝にお出で下さることとなり、再会をとても楽しみにしています。

皆さんに横野先生のことを紹介するために色々と調べていたら、2014年に同志社スピリット・ウィークで奨励をされた記録を見つけました。本日配布していますので、ぜひお読み下さい。その中で、わたしたちも当時教会員だった番町教会の歴史があり、とても興味深く読みました。特に番町教会の初代牧師である小崎弘道牧師のことが綴られており驚きました。

小崎は熊本バンドの一人であり、つまり熊本出身なのです。しかもよくよく調べてみると、小崎が番町教会を牧会された4年間の間に洗礼を受けた一人に宮崎滔天がいるのです。この滔天は荒尾教会・荒尾めぐみ幼稚園の創設者・宮崎貞子先生の伯父にあたります。荒尾教会と番町教会がこのような形で繋がることに、神さまの不思議な導きを感じています。

小崎は熊本バンドの中でも、躊躇があり洗礼を受けたのは遅く、同志社を卒業する際も一人だけ任地も定まらず「遅れてきた存在」だったそうです。けれども、この小崎がYMCA創設に携わり、またキリスト教ジャーナリズムでも活躍し、霊南坂教会や番町教会を設立し、そして新島襄の後を継いで同志社の社長(総長)になるのです。

わたしたち一人ひとりもまた「ぶどう園に遅れてきた一人」(マタ20:1-9)として、神さまの呼びかけに応えていきましょう。(有明海のほとり便り no.265)