交換講壇の意義

10年以上も出来ていない交換講壇を再開するために、熊本地区教師会などで、話し合いを重ねてきました。そこで見えてきたことは、教師間・教会間の信頼関係の揺らぎです。「人間的な思い」のすれ違いが大きかったではと感じています。

けれども、それから時が経ち、教師もほぼ入れ替わりました。その間、各教会は高齢化だけでなく、コロナ禍信徒の減少に直面しています。いま天草平安教会は無牧師(N教師が代務)、武蔵ヶ丘教会は教区謝儀保障を受給しつつ歩んでおられます。メソヂスト(八代・熊本白川・武蔵ケ丘)、組合派(熊本草場町)、改革長老派(錦ヶ丘・合志豊岡)、ホーリネス派(熊本城東)などの旧教派の伝統を大切にしている教会も、荒尾教会のような「教団の教会」として立っている教会もある熊本地区です。教会一つ一つの伝統や信仰(神学)を尊重しつつ、同時に祈り支え合う地区になっていきたいと話し合い、とても久しぶりに実現した交換講壇を喜びましょう

大牟田正山町教会にいらしたU先生は、公私共々お世話になり、とても尊敬する教師のお一人です。教区議長などの重責も担われ、いまは教区教会協力委員長として、特に苦境に立っている諸教会を支えるために心を尽くして下さっています。2021年度教区総会資料にU先生が次のように書かれています。

「己の衣食のみに腐心して何のキリスト者か、自教会のみ、或いは己が好む集団をのみ思うて何のキリスト教会か、信徒も教師も主の御働きの広がりを覚えてますます、喜んで献げる者でありたいと願う」

荒尾教会として、これからも地区交換講壇そして教区互助献金を大切にしていきましょう。(有明海のほとり便り no.380)