九州教区東日本大震災「12年」を覚える礼拝では、岩手にある宮古教会を牧会されている森分和基教師より、メッセージをいただきました。
以前から、Facebookなどで交わりのある森分教師でしたが、直接の交流はほぼありませんでした。けれども、今年度のキリスト教保育連盟の園長研修で、森分教師が発題され、その内容に深く感銘し、やり取りをさせていただく中で、今回の依頼へと繋がっていきました。九州教区のYoutubeでご覧いただけますので、ぜひお時間をつくっていただければと願っています。
森分教師は神学校卒業後、初任地が宮古教会であり21年目を迎えます。宮古教会にはもともと「ひかり幼稚園」という付帯施設があり、牧師園長として歩まれていました。そこに12年前の3・11が起こります。大地震・大津波が宮古の街を襲いました。宮古教会・幼稚園も深く傷つきました。そこから、血が滲むような思いをしつつ、教会・幼稚園を建て直し新たな歩みを始めておられます。いま、ひかり幼稚園は荒尾めぐみ幼稚園と同じように幼保連携型「認定こども園宮古ひかり」となって、地域にかけがえのない大きな働きをされています。
衝撃的だったのは、震災後、無力で何もできない自分を責めて、何年もの間、毎日自分が殺される夢を見続けた…という告白でした。牧師として、牧師園長として、そして一人の人間として、3・11が先生に与えた傷の深さを思いました。
しかし同時に、牧師であられたお父様や、信徒の方たちが「命がけで愛してくれた」お陰で、「ここも神の御国」であること、神の愛をいただき生かされていることを語られたメッセージに、深く心打たれました。(有明海のほとり便り no.303)