ジェフリー・メンセンディーク宣教師を覚えて

ジェフリー宣教師と初めて出会ったのは25年以上前にもなります。わたしがメンバーだったSCF(学生キリスト教友愛会・東京)は、春・夏にアジア学院(栃木)でワークキャンプを行っています。そこに仙台学生センターのメンバーやジェフリー主事も合流して一緒にキャンプをすることがよくあったのです。特によく覚えているのは、伊豆半島にある松崎教会で行われたワークキャンプです。当時牧会されていた星野正興牧師は畑や田んぼを自ら持ち、農民牧師として地域と共に生きるという尊い働きをされていました。ジェフリー宣教師たちと一緒に農家のお手伝いをさせていただいたり、教会に帰ってから星野先生のお話しを聞いたり、テゼの讃美歌を歌いシェアリングをしたり…。とても濃ゆいキャンプでした。

2011年3月11日、ジェフリー宣教師もご家族も東日本大震災を被災しました。そして仙台学生センターがある東北教区センター「エマオ」に、被災者支援センター・エマオが設置されたのです。大震災の只中で両方の「エマオ」に責任のあったジェフリー宣教師のご苦労と痛みは計り知れません。2012年春にわたし達が被災者支援センター・エマオに遣わされたのも、ジェフリー宣教師が招いて下さったからです。ジェフリー宣教師が仙台を離れてからも、いつも「エマオ」のこと、またわたし達家族を覚え、支え続けて下さいました。

いまジェフリー宣教師は桜美林大学で教えつつ、『<尊厳>のリーダーシップ』(ドナ・ヒックス)を翻訳・出版し、「尊厳ワークショップ」を全国で開催しています。その根っこには3・11の経験があります。教会や園のリーダーを担うすべての人に読んでほしい一冊です。(有明海のほとり便り no.384)