キリスト教保育はインクルーシブ

わたしが荒尾めぐみ幼稚園に遣わされてから、いくつか新たに始めた取り組みがあります。その一つが、2020年度から始めた全教職員との個人ミーティングです。教職員一人ひとりのワークライフバランスの状態確認・改善、キリスト教保育の振り返り、そして何よりも信頼関係の構築を願って年3回(春・夏・冬休み預かり期間中)行っています。一人ひとりの人柄や保育への思い、いまの園の強み・課題がよく理解出来る貴重な面談となっています。

年末年始に行う個人ミーティングは、特に来年度の働きについて、このまま継続して下さるかを伺う大切な面談です。

その中で、特にA先生とのミーティングが胸に響きました。もともとは保護者として荒尾めぐみ幼稚園に深く関わって下さった方です。A先生のお子さんは、自閉症スペクトラムがあり、お連れ合いと話し合い、悩む中で、療育機関を通してこの荒尾めぐみ幼稚園と出会われました。お子さんが卒園し、いまは保育補助として、発達に大きな凸凹があったり、情緒が不安定だったりする園児のサポートをして下さっています。

ある園児の話しになった時に、「〇〇さんはいま一番伸びしろがある時期なんだと思います」と、温かい笑顔で教えてくれました。「気になる子」「困った子」として見るのではなく、「育ちの伸びしろが一杯ある子」として温かく関わっていく尊さに気付かされました。A先生ご自身の家庭での経験、園や療育に通う中での経験からの「まことの言葉」でした。

「インクルーシブ保育でないキリスト教保育はない」と戸田奈都子教師(川内教会・のぞみ幼稚園)から学んだ言葉と響き合っています。(有明海のほとり便り no.394)