『教会のマネジメント 明日をつくる知恵』③

大きく三部構成になっています。第一部は経営学者であり教団の信徒である島田恒さんが、第二部は神学者の濱野道雄教授(西南学院大)が、そして第三部は二人の対談で構成されています。特に第二部での議論は、現在の教会が直面している課題に対して、鋭く問題提起をしています。

ミッション・ステートメントとは何でしょうか。簡単に言えば、「神が、私たちの教会に、『~を一緒にしよう』とおっしゃっていること=使命(ミッション)を言葉にして、教会の人、教会の外の人に宣言(ステートメント)したもの」となるかもしれません。…ミッション・ステートメントが有益だとすれば、それは何故でしょうか。一つには、教会も歴史が長くなり、第2、第3世代となってくると、自らの組織維持が一番の「ミッション」になりがちだからです。「世のため・世と共にある教会」ではなくなるのです。…教会は、変わり続けることによって、少し居心地が悪いくらいでいい(!)と私は思います。(pp.102-103)

荒尾教会・荒尾めぐみ幼稚園の場合、組織維持が一番の「ミッション」になっているとは思いませんが、常に振り返ることは大切です。神さまが、荒尾教会・荒尾めぐみ幼稚園に何を一緒にやろうと呼びかけておられるのか。

牧師園長という立場になり常々感じることがあります。それは、わたし自身に神さまから求められている資質として、与えられている環境に合わせていく柔軟性と共に、課題やヴィジョンを提案していくささやかな(時に大きな)勇気です。特に、何か変化がもたらされる際には、誰かしらモヤモヤを抱えやすいことに気付かされています。そのモヤモヤが大きくなりすぎないように配慮すると共に、一緒に考えていくきっかけとしたいと願っています。(有明海のほとり便り no.397)