3・11から11年

東日本大震災から11年が経ちました。あの大地震・大津波・原発事故がどれほどの悲しみと痛みをもたらしたか、そしてどれだけの涙が流れたか…、毎年この時期になると心がざわつき、落ち込みます。

11日は朝から仙台にある尚絅学院中高で久しぶりに礼拝メッセージを担当しました。宗教部主任の赤井慧さんは、3・11の前からの友人です。

午後2時30分からは東北教区による記念礼拝に参加しました。司会は長尾厚志牧師(仙台ホサナ教会)、説教は関川祐一郎牧師(石巻山城町教会)でした。お二人とも被災者支援センター・エマオにとって欠かせない大きな支えとなって下さった方たちです。

夜には、エマオで出会い繋がったワーカーやスタッフたちとのシェアリングに参加しました。いまも仙台や石巻で被災された方たちを訪問してくれている仲間たちがいました。それぞれの人生を歩む中で、3・11を忘れずに胸に刻み続けている仲間たちがいました。

仙台で過ごした5年間、わたしは本当にささやかな働きしか出来ませんでした。けれどもそれを遥かに超える、深い出会いが与えられたことこそが、神さまからの恵みだったのです。

さて、KとOは仙台で生まれましたが、特にKは仙台の幼馴染Sさんと離れることを嫌がりました。今でも仙台に帰りたがるほどです。そんなKが、小学校からの帰り道、長く休んでいるお友達に手紙を届けていたことを知りました。さらにはそのお友達が返信を持ってKが通るのを待っていたことも。仙台で過ごした5年、荒尾で過ごした5年、そのどちらもが、かけがえのないものであることに気付かされました。 3・11を胸に刻み祈りつつ、いまを生きていきたいと願っています。(有明海のほとり便り no.251)