文部科学省が10月4日、2022年度の児童・生徒の自殺者が411人、前年度比で43人も増えたという調査結果を発表しました。特に小学生は19人、中学生は123人で過去最多、高校生も269人で過去2番目という結果です。
どうしてこのようなことが起こってしまうのか…。原因はもちろん一つではありません。いじめ、暴力、家庭内暴力、教職員による体罰など、様々なことがきっかけとなって自死へと繋がっていきます。けれども原因に関しては、半数以上が遺書を残していないため、多くは分からないのが現状のようです。
文科省も『SOSの出し方教育』を推進したりなど対策を打ち出しているようですが、まだまだその効果が出ていないことも事実です。世界的に見ても、日本は子どもの自殺が特に多い国になっています。
一人一人のいのちが「かけがえのない」ことを、子どもたちと、そして社会全体でもっともっと共有していかなければいけません。そのために、もっと教育(乳幼児・小中高大)に予算を回し、豊かな環境(人的にも物的にも)を造り上げていく必要があると思います。いま政府は軍拡を推し進めていますが、「かけがえのない<いのち>」という視点からも、お金の使い方としても、間違っているのではないでしょうか。
そして、このような子どもたちの現実を目の前にして、荒尾教会として、荒尾めぐみ幼稚園として一体何が出来るのでしょうか。まずは、子どもたちと「あなたは愛されている<いのち>」であることを分かち合っていきましょう。そして、学校でも家庭でもない、もう一つの居場所となるように出来ることを模索していきたいと願っています。(有明海のほとり便り no.332)